バトラーズツアー広島レポ -中級者は何を考えてデッキを組んでいるのか-

皆さんお久しぶりです。骸と申します。

気がついたら前回の記事から2年経過していました。時の流れが早過ぎる。

 

今回なぜ記事を更新する気になったのか。

タイトルにある通り、僕は先日バトラーズツアー広島に参加し、1-2というあまりにも不甲斐ないし面白くもない戦績を残してしまいました。

(そもそも普段あんまり大会に出ないから勝てるとは思ってなかったんですけど)わりかしショックな結果だったので、今回はバトラーズツアーのレポートと自分の反省を兼ねて、中級者の僕が何を考えながらバトスピをしているのかを完全自分語りでお送りしようと思います。

自分の反省のために書いている文章なので自分語りが苦手な人はブラウザバックしていただくのがお互いのためですが、もしかしたら上級者が中級者以下のプレイヤーにティーチングをする場合の指導の指標であったり、初心者が中級者になるための足がかりになったりするかもしれないという意味では有用な可能性がギリあるので、恥ずかしいですがネットの海に公開してみることにしてみました。

 

 

 

そもそもなぜ自分を中級者と定義しているのか

前提としてこれは確認しておきましょう。この定義はこちらを基準としています。

正直2年半前の神攻勢力環境を最後にほぼ対人戦をしておらず(一度だけオンラインの非公認に参加しました、楽しかったです!)、今年度からSBに復帰したギリ中級者くらいなんですが、歴だけは長いので初心者自称するのもな〜で中級者です。

現代環境のことはSNS経由でなんとなく知っていて、SBで当たったらボコボコにされるくらいの理解度です。仮想敵として環境デッキを組んで回してみることもありますが、結局自分VS自分で調整することになるので練度が上がらず、効果的な調整ができていない状況にあります。

 

今回の使用デッキ

前提を共有したところで今回の使用デッキを見てみましょう。

ゴッドブレイク鋼契約

相棒無頼ヴリック:3

銃機リボルファイター:3

銃震竜バレル・ドラゴン:3

小氷姫クラーラ:1

ガトリングリズリー:3

ヴァルチャー・ヴリック:3

審判蛇ツイノムシバミ:3

追跡者ジェノ=カルヴァリー:3

銃機竜ショット・ガイザード:3

極甲王グラン・トルタスXV:3

銃皇機神ガンズ・マーヴリック:3

タンブルウィードヴィレッジ:3

:3

ティールバラッジ:3

 

この記事は一応バトラーズツアーのレポという体で書いているので、次の項では一旦戦績と試合の概要を書いてみようと思います。

 

戦績

1回戦 フラウGS⭕️

相手先行。初手Rマッチュラでゲームを破壊されそうになるも捨てられたのはゴッドブレイク。ヴリックを死守することに成功。

こちらヴリックアタックの返しにロストソード、次ターンクロノドラゴンに走られて瀕死になるもグラントルタス煌臨で何とか耐え、面処理にきたクロエボにカルヴァリー当ててターンをもらう。

ハンドが細過ぎて次のターンを耐える見込みがなかったのでジェノカルヴァリーでお祈り連パンしたら通って勝ち。

 

2回戦 銀契約❌

相手先行でスターク召喚、こちらはヴリック、リボルファイター煌臨アタックで順調な滑り出し。

が、返しでスターク、レックススターク煌臨、アタック時リューティアVグレイシア暴発でカウント盛られまくり、エラスパレスまでセットされる。何を出してもエラスパレスで除去されるハンドだったのでターンを返すと相手はスーパースターク、グレートスターク連続煌臨でこちらのハンドがズタボロに。

白装甲のせいでスレートスタークを除去できず、スティールバラッジで1ターン凌ぐもハンド枯れて返し何もできず負け。

 

3回戦 秘契約❌

バレルドラゴン、ガトリングリズリー、スティールバラッジを1枚も引けず、相手のリソース枯渇を狙って処理に回ることに。

隙を見ながら装弾していくも弾にも上記全て入らず、グラントルタスとヴァルチャーブリックで何とか遅延する。相手のハンドが枯れてきて詰めにかかろうとしたタイミングでナナフシ、展開、ナナフシ、展開で過剰打点を作られて負け。

 

なぜ鋼契約を使用したのか

完全に練度の問題です。上述の通り、僕は約2年半対人環境からフェードアウトしており、今年度SBに復帰した時に使用したのが鋼契約でした。この期間も一応カードは買っており、たまにSNSにヘンテコ山を投下して自己顕示欲を満たしていたのですが、ちゃんとした対人は久々でとても楽しかったのを覚えています。この時からCSレベルの大会にも参加したい気持ちがあったので、弾を活かしたトリッキーな戦い方が気に入った鋼契約を持ち込むことを視野に調整に入りました(思えばワンアクションにワンドローがついてくる鋼契約の動きはどこか往年の愛用デッキ【白紫連鎖】を思い出しますね)。この時は契約編:界で世界崩壊契約テーマが強化されることが明かされており、デッキのパワーアップが見込めたのも大きかったですね。まあ実際はヴリックどころか白の絆神も殲滅バーストも来なかったんですけどね!!!

強化がこないのが確定した時点で他のデッキも触ってはみましたが練度不足からどうも強く動かせず、結局この時点で一番練度が高かった鋼契約を選択しました。

 

環境予想

一応環境予想はしていました。とはいえエアプなので大雑把なものですが前環境からぶっちぎりで強かった蒼契約・獄契約が最大母数だというのは流石に分かります。次点でいわゆるグラサジ型に転向した超星が一定数存在するだろうと予想。また、契約編:界 第2章発売直後から秘契約がシェアを伸ばしている印象だったのでそれを含め、上記4種のデッキを仮想敵としました。

実際は紫エヴァが優勝していたり極契約が準優勝、鋼契約も決勝トーナメントに参戦していたようなのでより多様な環境だったみたいですね。

 

構築で意識した点

・自分から動ける構築にする

・(エアプなりに)環境に対応できる構築にする

・意表を突ける構築にする

 

この構築では上記3点を意識しました。

僕は白のデッキが好きで、上述の神攻勢力環境でも武装Uを愛用していたのですが、皆様ご存知の通り白という色はとにかく自分から動くのが苦手です。今はサーチカードがあるテーマもあり、そこそこ自分から動けるようにはなりましたが、他の色と比べてしまうとまだまだ動きのぎこちなさは否めません。メインのドロー手段も不確定な便乗ドローに限られています。

鋼契約自体は弾さえ溜まればアクションに実質ドローがついてくるので他テーマと比べるとアクティブに動けるテーマだと思います。その上で能動的にハンドアドバンテージを取れるカードを採用することでデッキ自体の動きを滑らかにし、早々に盤面を作って勝ち切ることを意識しました。

意表を突くカードの筆頭はグラントルタスXVですが、一般的に採用されていないカードで相手のプレイミスを誘ったり、ケアするルートを増やすことで自分のプレイングミスを相殺できるかな〜とか考えていました。多くの採用カードについては、一般的に鋼契約と言われて想像するような基礎的なパーツは共通していると思います。が、そもそも「ここは必須だから3枚だな〜」の考え方が思考停止であることも踏まえ、今回は必須(と思っている)枠も含め、全ての採用カードを振り返ってみたいと思います。

 

採用カード振り返り

早速ですが1枚ずつ採用カードを振り返ってみます。

当たり前のことを書いている部分もあると思いますが見逃してください…。

 

相棒無頼ヴリック:3

このデッキのリソースのリソース源であるカード。基本的にはヴリックが動いた回数が残弾に直結するので、枚数は多いほど動きが安定します。装弾/早撃回収効果が重複するので、盤面にいればいるほど取れるハンドアドバンテージが大きくなってくるのも踏まえ、3枚採用で問題ないと判断しました。ついでのようにミラージュ効果を受けないので、一部の契約スピリットと違ってバタフライジャマーで詰まないのもいいですね。

 

銃機リボルファイター:3

このカードが一番強いタイミングは後攻1ターン目だと思っています。契約煌臨にカウント条件がないのが偉く、先陣切ってカウントが4まで伸びればショット・ガイザードのOCまで届き、ゲームメイクが楽になります。ゲーム中盤以降は素出しして契約煌臨元として置いたり早撃を待機させたりと小回りは効くものの、正直強くはないと思っている枠。復帰札として使うにも中盤以降こいつにソウルコアを使うのはもったいないので新規でいいカードを貰えれば真っ先に抜きたいです。

 

銃震竜バレル・ドラゴン:3

環境的に超装甲の色が偉過ぎる。立てることさえできれば大幅に時間を稼げるデッキが多いです。特に重要なのは獄契約対面で、ブラムザッファーグ以外のほぼ全ての除去を受けることができます。

また、あらゆる対面に採用されるカシウスの槍からガンズマーヴリックを守ることもでき、さらには召喚/アタック時の早撃で莫大なアドバンテージを稼ぐなどあまりにも多くの役割をこなすので流石に文句なしの3投。

 

小氷姫クラーラ:1

この枠は13×3構築で余った1枠で最後まで悩んだのですが、結局こいつになりました。白のカードの中で最も能動的にハンドアドバンテージを確保できるカードで、「自分から動ける」を目指したこの構築に最もマッチした1枚だったと思います。引いただけでゲームをひっくり返す可能性があるので非常に強力な1枚でした。

 

ガトリングリズリー:3

引くと勝てる対面がある最強のミラージュ。速攻してくる小型は疲労ブロッカーで遅延し、大型は自身の早撃やそこから誘発するジェノカルヴァリーやマーヴリックで対応可能と防御に隙のない1枚。ゼロカウンターこそ踏むものの引けさえすればその遅延性能は計り知れない、頼りになる熊さんです。

今回意識した環境では、秘契約に対してバレルドラゴンかこれを引けると結構イージーなんですが、本戦ではどちらも引けませんでした。

 

ヴァルチャー・ヴリック:3

未だに結構悩んでいる枠。元々はツイノムシバミを暴発するために試験採用したカードでしたが、素出しでも機能し、スピリットとネクサスを除去できる器用さに魅力を感じ採用しました。ただ、環境トップのデッキへの刺さりはあまりよくなく(特にアルティメットに触れないので獄契約対面でほぼ腐る)、ネクサスが強い環境でもなかったので採用枚数についてはもっと考えるべきだったと猛省しています。

 

審判蛇ツイノムシバミ:3

能動的に発動でき、多面除去とドローを行える万能蛇。「自分から動ける」カードかつ多面処理が苦手な鋼契約の除去を補ってくれる点で非常に噛み合いがいいです。ただしムシバミ自身は装弾も早撃もないので縦引きに祈るしかない点は噛み合っていないかもしれません。

そして今になって考えると、このカードによって構築が歪まされた可能性があるなとも思います。ご存知の通り、ムシバミを自分から開くにはコスト6以上のスピリットの契約煌臨が必要ですが、最近の契約スピリットと違い自らをコストアップできないヴリックは煌臨先の元々のコストが6以上でなければムシバミを暴発できません。鋼契約でコスト条件を満たし、確実に採用されるのはショットガイザードとマーヴリックですが、この構築ではヴァルチャーヴリックとグラントルタスXVでそれを嵩増ししていました。今大会ではムシバミを引けずにこれらのカードが手札で嵩張って動けなかった試合が多く、このカードはもっとハンドを回せる構築で除去札として採用するくらいの方が強いのかなと思ってしまいました。

 

追跡者ジェノ=カルヴァリー:3

バーストとして伏せても破棄耐性もなく読まれやすくもあるものの、このカードの真価はヴリックの下から破棄された時に発揮されます。バースト効果で除去を飛ばしつつ、早撃のコストを帳消しにしてくれるので非常に取り回しがよく、そのまま自身の早撃でゲームエンドにいけたりもする頼れるカードです。流石に減らす理由がない。

 

銃機竜ショット・ガイザード:3

最強の受け札。ヴリックで1回装弾しただけでは契約煌臨条件を満たせないものの、煌臨時効果さえ通ればそのターンは確実にブロックに回したり、早撃を発揮することができます。煌臨時効果が強制発揮なせいでカシウスの槍を合わせられたりすることもありますが、それはそれで詰めのマーヴリックが止まらなくなるのでオッケーです。

詰めに行く際にガイザード契約煌臨→早撃でマーヴリック破棄→マーヴリック契約煌臨のルートで無敵のマーヴリックを作るテクは有名ですが、白晶防壁を撃たれた場合返しにソウルコアを使えないのにビビってあんまりやったことないです。スティールバラッジ抱えてたらやります。よくOC満たしてない状態で早撃しようとしてしまうので普通に直さないといけない。

 

極甲王グラン・トルタスXV:3

今大会もっっっっっっっっっっとも弱かったカード。お前が最弱。毎試合デカい顔で初手に居座って手札を圧迫してくれました。

とはいえ強い場面自体はあり、マイナーカードゆえに対面がケアを忘れることが多く、投げさえすれば1ターンもらえることが多いです。実際今大会でも1試合目はこのカードに命を救われており、3回戦でも1ターンもらうことができました。しかし、このカードでなければターンをもらえないのかについてはあまり考えていなかったのが猛省ポイントで、例えばバチマンドゲールのような手札増強手段を用いて無理矢理ガトリングリズリーを引けばよかったのではとか零ノ障壁で獄契約をメタりつつ手打ちの防御札を確保した方が強いのではないかとか、今思えばとにかく意表を突きたい一心で決めてしまった枠でした。SBとかで中途半端に強そうだったのも視野を狭めてしまった一因だと思います。

ただ、こいつが乗った時点でヴリックが鋼契約ではなくなって今後一生契約降臨できなくなるのはずっとよえーとは思ってました。

 

銃皇機神ガンズ・マーヴリック:3

テキストの全てが強い鋼契約の着地点。正直強過ぎてあんまり書くこともないし、枚数を減らすことも今後絶対にないと思います。

 

タンブルウィードヴィレッジ:3

ソウルコアを使わないヴリックの復帰札であり、なぜか永続的に復帰札として使えるので、このカードさえ引ければある程度除去などを気にせずに装弾していくことができます。

ゼロカウンターが入っている対面には配置時の踏み倒し効果を使わず、既に場にいるヴリックに装弾する札として使いましょう。勘違いされがちですがテキストがQ173のものと同じなので、踏み倒し効果を使わなくても装弾とカウント+1は行うことができます。

 

 

:3

意表を突く枠その2。主なメタ対象は超星ですが、一定数存在するであろうキャッスルゴレムや造契約への回答にもなっています。

基本的には2コスト支払って使うことになるため重さを感じることもありますが、相手のターンで使うことである程度重さは軽減できますし、メタ対象外の対面にもキャントリップとして使えるのであまり使い勝手の悪さは感じませんでした。今考えるとこのカードを採用するなら、キャントリップで手札を回し、軽減要因にもなるラルヴァンダードも採用したいなあと思いました。

 

ティールバラッジ:3

鋼契約界の白晶防壁。早撃で破棄するカード次第で盤面を一気に切り返すこともできる強力なマジックで、減らす理由がありません。ヴリックがいなくとも自前で回収できるテキストも非常に偉いです。

基本的には防御札としての採用ですが、自分のターンに使ってマーヴリックをぶっ放したりもできるオールマイティーなカードなので相手のターンに使う防御札という先入観は捨てて使いましょう。

 

ここからどう改善するか

ここで今回の構築で意識した点が適切であったか考えてみます。

 

①自分から動ける構築にする

考え方自体はいい感じ。ただし、相手によっては完全に腐る煌臨札を多投している時点でリストが考え方と矛盾している。それらのカードを抜いてバチマンドゲールやラルヴァンダード、白鳥ユウといったカードを採用することでこの考え方を反映したリストになるのではないだろうか。

 

②(エアプなりに)環境に対応できる構築にする

環境を知らないのに環境に対応しようとしてもできない。もっとしっかりSBや非公認大会に出て、強者の回す環境デッキにボコボコにされよう。

 

③意表を突ける構築にする

この考え方は完全に捨てるべき。昔ポケモンのランクマッチをしていた時も意表を突きたい一心で変な型のポケモンを使っていたが、そもそも「意表を突く」が通用するのは思考に穴がある中級者までで、完璧に詰めてくる上級者には通用しない。変なカードではなく強いカードを採用すべき。

 

ちょっと話が変わりますが、僕はどちらかというとグッドスタッフ寄りの構築が好きです。今回の構築も見直してみればカード間シナジー重視というより、どちらかというとグッドスタッフ寄りの構築に見えました。でも多分鋼契約って装弾を元としたカード間シナジーで戦うデッキなので、グッドスタッフ的思考で構築するのがそもそも間違いっぽいんですよね。つまり、1枚で強いカードを採用するよりもカード間シナジーを潤滑に回すためにアドバンテージを供給できるカードを採用する方が何倍もデッキの強みを活かせるのだなと気付きました。

 

終わりに

ここまでダラダラの駄文を読んでいただきありがとうございました。僕の結果はボロボロでしたが、鋼契約自体は決勝トーナメントに進出していたりチラホラ結果を残しているデッキタイプなのでかなりいい感じのデッキです。

また、契約編:界での強化も確定しているので、まだ触ったことのない方はパーツが安い今のうちにとりあえず組んでみるのもいいかもしれません。強さは保証できませんが、回している時の楽しさは保証できます。

今回はここで終わりにしようと思います。それでは、また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴリックの裏契約煌臨早く見せろ!!!